「ラプソディ」とは、叙情的な歌のことかと思っていましたが、意味が正反対でした。というわけで今日、明治座に行って見て参りました。
舞台の感想を書くことほど難しいものはありません。まず一回こっきり!というナマモノなので、異様な集中力が必要です。集中が没入になっていくため、全体を通して振り返るというのが結構難しいのです。とはいえ地球ゴージャスの舞台はテーマはシンプルなのですが、ストーリーが込み入っているので気楽に流し見れるものではありません。加えて、演出の仕掛け、役者の演技と群舞の迫力。ストーリーの喜怒哀楽が激しく変わるので、まるでジェットコースターのような最上級のエンターテイメントです。
以下、キーメッセージ
「ここはどこだ」
ひとり、またひとりと謎の白い部屋に集まる人たち
共通することはただ一つ、
それぞれの「逃げたい」という強い感情が溢れそうになった瞬間に
目の前に現れたという「扉」。
その扉を開くと、この部屋が現れたという。
「ここはどこだ」
部屋の中で繰り広げられる会話により、
互いの関係が微妙に、でも確実に変化する。
何故この人と 何故この部屋で 何故この時に
私たちは出逢ったのか
「私達はなぜ出逢ったのか」と、偶然の出会いに崇高な意味を与えようとすると、とかく人生のフットワークが重たくなってしまうという話を昨日のポストにあげたばかりです。ちょっと言葉足らずだったことを反省しています。人との関係性を切りたいわけではなく、出会いに意味はあるかもしれないし、ないかもしれない。誰かとの接地点がクロスしたあと、それをどうするか意思を持つのが大事でもあるし、でも意思を持たずに何か起こる流れに身を任せてもいいし。でも大事なのが、違和感があったら逃げることだと思っているということが言いたかったのです。
この劇中では小さな白い部屋で徐々に過去のできごとを語り始めます。なぜか語ってしまう不思議な部屋。こうして素直な気持ちを吐露できれば、関係性もうまくいくのでしょう。特筆すべきはその過去のできごとを表現する場面転換の素晴らしさでした。アニメーションと映像と、フィジカルな舞台装置を組み合わせた瞬時に変わる場面。非常にうまかった。
地球ゴージャスは岸谷五朗+寺脇康文の演劇ユニットです。あっという間の結成三十周年。初期の頃を除き、ほぼすべての作品を見に行っています。
カーテンコールで、「我々とスタッフがこうして輝けるのも、これまで忙しい中で時間を割いて劇場に足をお運びくださった皆様のおかげ」というご挨拶があり、こちらもウルウルしてしまいました。いやいや、時間をわざわざ割くという感覚は全くゼロですが、その謙虚さと演劇への一途さが素敵です。
懸命に生きていこうとする人たちを見ると、元気が出ます。生まれた意味とか考えずに、ただひたすら表現していくことこそ尊いんだろうなと思いました。
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