久しぶりの配信です。最後の配信が4/12なので、10日も間が空いてしまいました。その間、個人的に大きめの事故があったのです。ご興味とお時間のある方は火曜回帰Φ瑠にてご確認をお願いいたします。
会社で新規事業を検討するときに、どんなアプローチで考えていますか?
大きめのエンタープライズで新規事業を興すときは、それなりのお作法めいたものが最近普及しているので、それに則って会議体があったり、いわゆるビジコンが行われたりしているようです。
お作法について、わかりやすいところだとこの本など。
この本を読んだからと言って新規事業が見つかる・うまくいく・というわけではありません。ある程度の用語を知り、自分たちが格闘しているプロセスやステータス意識を共有できるようにするのはすごく大事で、そのための共通言語が定義されているのだと思っています。
ENTRY期:仮説を提示する
MVP期:仮説を実証し、投資判断ができる事業計画を立案する
SEED期:商売を成立させ、グロースドライバーを発見する
ALPHA期:最初のグロースを実現する
BETA期:既存事業と比較が可能な最小規模まで到達する
EXIT期:新規事業としては卒業する
だいたい、最初の1か2でつまづくパターンが多いので、3までやれないことが殆どです。1と2は、さらにブレイクダウンされた細かいプロセスに分かれています。新規事業は何の地図もないところをいきなり走っている感覚になるので、暗中模索&無我夢中でやっていると、「はて、いま私は一体何をしているのか?」「どこまで進んでいるのか?」「そもそもこの活動は順調なのか?」と自分たちのステータスが見えなくなりがちです。そのため、フレームワークを道しるべとして使うのはとても良いと思っています。(その通りにやればうまくいくという意味ではなくて、あくまで現在地を認識するための用途)
会社員時代に、新規事業創発に色々関わってきた私ですが、ちょうど上記の6まで行ったものが1件、3まで行って事業会社化させたものが1件、2で終わってしまったものは数しれず…(涙)ということで、プロでもなんでもありません。会社の中で新規の事業を立ち上げるというのはステイクホルダーがやたら多くて、本当に本当に大変でした。
会社員を独立して、大企業以外の活動にフリーの立場で多く関与させてもらってきたこの約2年間、「既存事業が存在する」というある意味での「制約」がないというのがとても大きいので、自由度も大きく、スピードも比較にならず、各種ハードル(ゲート)も低いので、本当に刺激的です。制約というのはかなり大きな枷になっていて、「なぜ我が社がわざわざそれをやらないといけないのか」という問いとの戦いでもありました。リソースは有限なのだから、【確実に既存事業とシナジーが出る必要がある・確実に社員が喜ぶ必要がある・確実に売り上がる】ということについて保証を示さないとGOが出ません。私はその意味づけができることだけに躍起になっていたわけです。
外の世界に出ると、あまりの色とりどりのビジネスに驚くことばかりでした。
意味づけに過集中になってきた私は、思考回路もそれに偏重してしまっていて、【事業アイデアを出す】部分の脳みそがかなり衰えています。ここで言いたい【事業アイデア】とは、ビジネスモデルでもなく、課題への直接的なソリューション案でもありません。言語化できていないのでもどかしいのですが、なんとなく【事業からくり】と表現するのが一番近いかなと思います。
世の中の【事業のからくり】。
「え、この課題に対して、そんな『やり方』の解決方法があるの?」
「そんなことやってる人達が裏にいるの?」
「そんなことが事業として成立しちゃってるの?」
と言いたくなるようなもの。
#伝わりますかね
#伝わりませんよね
「モノ・コトを作って/調達して売る」「誰かの欲しいものを作ってあげる」ではないもの。
もちろん価値提供の一要素としてはモノ・コトを作っているのですが、事業からくり全体としてはそこで対価を得ることが事業になってないことが実は結構あるんだなと知ったわけです。卑近な例だと、広告モデルが当てはまるかもしれません。アクセス数の多いサイト・視聴率の多い番組を作り、そこに広告を出してもらうことで収益を得るスタイル。モノづくりに対する直接的な対価で稼いでいないわかりやすい例です。広告モデルも限界にきているのか、サブスクモデルに舵を切っているメディアもありますので、ここではその良し悪しは議論しないこととして、そんな【事業からくり】を思いついてみたい・そして立ち上げたいという願望があります。でも、全く思い浮かびません。
どうやったら思いつけるのか、と色々考えたのですが、現段階のわたしの結論は、コレです。
【システム思考✕異能の組み合わせ】手法ではないか
システム思考:
社会を単一で直接的な活動としてではなく、システム全体で捉えなおし、その中の要素の相互作用を分析することで、新たなビジネスの種・流れを仮説立てる
異能の組み合わせ:
分野違いの既存サービスや商品を組み合わせたり、異業界の人と手を組んだり、また異業界のビジネスモデルを取り入れて、新しい解決方法や市場を創発する
この掛け合わせをひたすらやっていくということではないかと思います。
「課題ドリブン」一辺倒で考えていると、どうしてもソリューションが直接的なアプローチになりがちです。シンプルなアイデアの方がステイクホルダーも理解しやすいし、算盤勘定もしやすいものです。
でも、世の中には、驚きのビジネスを展開している事業体が山のようにあるので、そのモデルケースを知っていけばいくほど、「そんなんよう考えついたな、思いつかないわ」と落胆するのですが、凡人は上記の思考回路こそフレームワークとして、何個も色々考えてみる・アイデア出しをしてみるというのが良いのではと思います。
新規事業は天才が思いついているように見えるし、実際そういうことが多いのでしょうが、おそらくその天才と言われる人たちも、いろんなところからの知恵を少しずつ吸収して掛け合わせている、そのシナプスが人より早くて強いのだと思います。
人間の能力なんてさほど変わらないので、いかに面白いことに偶然出会えるか、にもかかっていると思うので、色んな人と話すってのは、やはり一番の起爆剤になりますよね。
Podcast更新
いろいろやっているので、いろいろ更新していました。※そのため、実家(無限塔の秘密)が滞っています。
空気清浄機に今こそ物申す(ごきげんチャンネル)
初めてやった複業を振り返って初心に帰ろう(パラレルワーカーの本音)
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