こんばんは。週末はいかがお過ごしでしたか?今週が終わればGWですね!連休前に面倒な作業は片付けてしまいましょう!
「浸りたい」ときがあります。私は「夜」に浸りたくなるときがあります。朝より夜が好きです。そして、ちょっとかっこよく浸りたい。
男性は、真夜中の高速をお気に入りの車でぶっ飛ばしながら、「俺ってかっこいい」と浸るのが好きだと聞いたことがあります。若干一名からの証言のため真偽の程はわかりませんが、気持ちはよくわかります。
私もそんな感じで夜に浸りたいのですが、映画のワンシーンのように、いい具合に浸れる場所はなかなかありません。
私がすごく好きな映画に、「The Assasin」(アメリカではPoint of no returnというタイトル)という作品があります。1991年の映画で、これもまた私の思春期に大きな影響を与えた映画です。フランスで大ヒットした「ニキータ」をハリウッドがリメイクしたものですが、主演のブリジット・フォンダの美しさといったら!
華奢すぎて、とてもではないがゴツい武器を使いこなせなさそう….
麻薬欲しさに深夜の薬局へ押し入ったマギーと仲間たち。そこへ駆けつけた警官と撃ち合いになり、警官を殺してしまったマギーは、殺人犯として死刑の判決を受ける。しかし、死刑執行の直前、彼女の前に現れた政府秘密組織のエージェント・ボブは、生きて工作員としての訓練を受けるか、それとも処刑されるかを迫る。工作員になる道を選んだマギーには、秘密組織の地下施設での厳しい訓練の日々が待っていた…
工作員って中二病の基本なので、夢中にならないわけがないですね。
ドラッグのために殺人も犯したようなどうしようもないアバズレだったマギーが、すったもんだで暴れたのち、厳しい訓練を経て、そして女性としての気品や礼儀作法や教養を完璧に学び、一流の工作員(殺し屋)となります。秘密組織の地下施設を出て、工作員として一般人と同じ生活をして活動するために、まずは住む町を探します。海辺の町に流れ着いて、ボロいアパートを選んで越してきた夜に、一息ついて、汚れた窓から外を目にしながら物思いに耽っているシーンがあるのですが、このシーンがとてもとても染みてしまい、脳内に焼き付いています。
こんなシーン。
映像としての美しさ、ブリジット・フォンダの美しさもあるのですが、黒歴史を強制的に塗りつぶして生まれ変わったことになっている自分。そこにある、ぬぐえない罪悪感、自分の素性への諦め。生まれ変わったとしても所詮殺し屋であり、退路を絶たれている実態。本当の自分は空っぽだという恐怖。そんなものを表している気がします。それが見事に美しい。
#すべて私の妄想です
私の「理想の浸り」像はこれなので、願わくば同じようなロケーションで、孤独に物思いに浸ってみたいのですが、自宅だとめちゃくちゃ雑然としていて雰囲気が皆無です。近所の公園は広すぎて夜は不審者が出ると思います。車はないので景色の良いところに移動はできません。いっそのこと、都会の高層ホテルにでも泊まって、無機質で美しい夜景を見ながら浸りたいなと本気で思ったりしますが、いざやろうとすると、暇に耐えきれずにパソコンに向かう気がします。ぼーっとすると時間が過ぎるのが恐ろしく早いので、浸るにも技術がいるよな…と、どうでもいいことを思いました。
日曜の夜は特に、来る現実の一週間を思って、過ぎゆく休日を惜しみ、浮かない自分になんとなく浸りたい。んー、でも適わない。浸るというマインドフルネスにはロケーションが必要。そんなジレンマを抱えながら、中二病は今日も元気です。
ちなみに、ブリジット・フォンダは2000年初頭に大怪我をして以降、銀幕からは姿を消してしまいました涙。興味のある方は若き日の美しいブリジットを是非見てみてください。
本ニュースレターのバックナンバーはこちらからご覧いただけます。
🐦 Twitter:@ayakoPizumi
🎧 無限塔の秘密:Spotify / Apple / Google / Amazon
☕️ 活動Link:https://linktr.ee/jediaya