こんばんは。3月最終週となりました。毎日うまくいくこと・うまくいかないことが五月雨にやってきます。雨もまだ続きます。でも桜は頑張っているし、めげずにいきます!
さきほど、鳥テントの中に入って寝たはずの文鳥(♂)の家からバサバサ!と音がしました。被せている布をそっとめくって見てみるとテントから出て眼がギンギンに開いてました。時折こうなるのですが、どうも気になって見ていたら、あっという間に真夜中です。しまった…。
私は名曲のカバーを聴き比べるのが昔から好きでした。正確には、カバーされた曲の方を先に知って、実はカバー曲だったことを知るということの方が多かったかもしれません。最初に聞いた方の印象が強くてしっくりくる、という現象も多くあります。歌謡曲の歌手が誰かの名曲をカバーするのはズルいな〜と思うこともありますが、カバーというのはちゃんと著作権者にライセンスしてもらっていると思うので、原曲者の方にも何かしらリターンがあるなら、ビジネス的にはフェアなのでしょうね(よく知らんけど)。
というわけで今日は1曲ご紹介します。
Dream ON
最初にDream Onを知ったのはFisherというアメリカのバンドによるカバーでした。ちょうど2000年頃に私が夢中になっていた人です。Dream Onのご紹介の前に、Fisherで最も有名なのが、「I will love you」。
胸が締め付けられてたまらない。当時のあれやこれやを思い出しますな…
Fisherは、 Kathy Fisherがボーカルと作曲を務めるアメリカのバンドですが、プロフィールは細かく公開されてない、日本では謎のままの女性です。Wikipediaでも情報が少なく、2019年を境に活動をしてないようです。
彼女がカバーしたDream Onがこちらです。
本当に美しく力強いカバーです。男性の曲を女性が歌うと、母性のようなものも加わり、曲が大変身するんですよね・・・。初めて聴いた時は、なんだかこぶしが効いていて、ブルースのようなロックで、Fisherっぽくないなと思っていたら、エアロスミスの有名な曲なのだということを後から知ります。ファーストアルバムに収録されている代表曲だそうです。
本家エアロスミスによるDream On
これは2016年のライブ映像なのでだいぶ近影ですが、Dream On自体は1973年の曲です。何度聴いても、聞くたびに色んな思いが交錯します。そのときの自分の置かれた状況に応じて、曲から伝わるメッセージが変わって聞こえるんですよね。
しかしジジイになったSteven Tyler、最高にかっこよくないですか…。連続シャウト健在なわけです。
こうなってくると、他のカバーも気になってきます。
ヘビメタ界の最強ボーカリスト 故 Ronnie James Dio とヘビメタ界の最強ギター王者Yngwie Malmsteenが組んだカバー。二人がガチで力を出していて、ものすごく聴き応えがあります。やはり最初のギターのアルペジオは、余計な手を加えずにしっかり表現しているところに、あの旋律のエグさとエアロスミスへのリスペクトを感じます。
そして最後はEminemです!「Sing for the Moment」とタイトルを変えてDream Onをサンプリングしてトリビュートしてます。ヒップホップ風味のDream On、アレンジも抜群。我ら世代のラップの神、言うことなし。しかしエミネムももう50歳ですってよ…。
他にもDream Onをカバーしているアーティストがいるかもしれませんが、ここで是非歌詞を和訳付きでご確認ください。
「鏡を見るたびに顔のシワがくっきりしてきた」
こうStevenが自ら歌ってたんだ、とわかることで自虐ネタを入れ込むまっすぐがハンパないのですが(そうだよね若いときから…)、そこを通り抜けるとなんだか、「オレの曲」「ワタシの曲」「私たちの曲だ!」って思えませんか?
夢を見よう、夢を見続けよう、夢が叶うまで
オレと歌おう、これからを歌おう
笑うために歌おう、涙のために歌おう
せめて今日だけは歌おう
Steven Tylerは、これを後半シャウトしまくっているのです。化け物ってのは若いときから化け物ですね。この感性の豊かさと成熟さよ。そしてその感性が多世代に渡って受け継がれていくDream On。もはやエアロスミスはクラシックに近い部類に入っていると思いますので、誰か更に新しい世代がカバーしてくれないものかな。
カバー聴き比べは手軽にできて面白い遊びです。新しいアーティストとの出会いのきっかけになったりもします。また文章を紡ぐのが難しいときにでも、違うシリーズをご紹介させてください。
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