こんばんは。ハッピー金曜日!一週間お疲れさまでした。どうにか乗り越えましたね。今、待ちに待った進撃の巨人ラストシーズンがNHKで放映中で、チラチラ見ながら書いております。エレンが絶賛地ならし中です。ほんと歴史に残る凄まじい作品だなこりゃ…。この超大型巨人を見るたびに、前職の事業部長を思い出します。
今日は気の置けない友人とゴルフ(疲れるのでハーフが恒例)に千葉に行った結果、遂に鈍感な私にも花粉症がやってきたようです。風が強くて相当量の花粉にまみれたのか、鼻水がタラタラと出始めました。これが噂の花粉症か…!鼻水はまだよいのですが、異様な眠気が襲ってきて帰宅後バタンQ。春の訪れを戦々恐々としていた方々のご苦労をようやく少し実感できた次第です。こりゃコロナ明けてもマスク手放せないですね。。今も少し頭が痛いです。
地ならしをしている巨人の姿をチラチラと見ながら、以下のロイターニュースを発見してしまい、ニュースソースを追ったりしている中で少し動揺をしております。
China leads US in global competition for key emerging technology, study says
今後重要となる44個の特定新興技術のうち、37個を中国がリードしているそうです。残りの7個を”民主主義国家”(ほぼアメリカ)がリードしていますが、量子コンピューター、ワクチン、小型衛星などあらゆる領域で中国が圧倒しています。
技術の独占リスク
分析をしているASPI(Australian Strategic Policy Institute)では、以下のように述べていると思います(私の意訳が入っているので参考までに)。
特定重要技術は、グローバル経済と私たちの社会を支えています。スマホのエネルギー効率に優れたマイクロプロセッサから、オンラインバンキングやオンラインショッピングに使われるセキュリティ機能まで、特定技術はすべて必要不可欠な存在です。また、戦場での軍事能力の基礎であり、新たなハイブリッド戦の技術を支えており、諜報機関に大きな優位性を与えています。
ほんの数年前までは、国際的なサプライチェーンから必要なモノを調達できるという保証があれば、自国は強みとなる研究に集中させることができました。しかし、コロナパンデミック、地政学リスク、およびグローバルサプライチェーンの変化によってそのサプライチェーンバランスは一掃されてしまいました。各国はまた、経済制裁の武器として、重要な物資の供給を差し控える意思を示しているため、ロシアのウクライナ侵攻の結果、エネルギー危機が世界中を襲っています。
現在、今後重要となる44個の特定新興技術のうち、37個を中国がリードしているそうです。残りの7個を”民主主義国家”(ほぼアメリカ)がリードしていますが、量子コンピューター、ワクチン、小型衛星などあらゆる領域で中国が圧倒しています。
これらの調査結果は、民主主義国家への警鐘となるはずです。政治指導者、政策立案者、企業、市民社会が、それぞれの経験に基づいたオープンソースデータを使用して、さまざまな技術分野に渡る意思決定者に情報を提供し、今後数年、数十年にわたって利益を享受できるようにすることが、これまで以上に不可欠になっています。世界的に協力していく必要があります。追いつくためにかなりのコストがかかりますが、何もしないことによるコストの方が遥かに大きくなる可能性があります。
技術流出実態のルート分析が下記のサイトで公表されており、非常に愕然とするデータがわかりやすく可視化できます。
前職で「技術の輸出管理」についてITによる課題解決を目論んでいたことがあるため、このあたりの話が気になって今でも時折チェックをしています。日本の技術者が、海外に多く流出していることを問題視していて、実態調査などもしましたが、かなりの金を積まれて転職させて、使い捨てにされてしまうそうです。しかしそれも一昔前の話かもしれず、このTRACKERを見るともはや特定重要技術において日本及び日本の研究機関から流出されている技術は微々たるものであることがわかります。
中国はこれまでに海外から得た知識を利用して研究を強化していますが、中国のトップ層の研究者の25%が、ファイブアイズの国でトレーニングを受けているということになるそうです。
ファイブアイズ
アメリカやイギリスなどのアングロサクソン系の英語圏5カ国の間で結ばれた「UKUSA協定」に基づく、機密情報を共有する枠組み
ファイブアイズ国の研究機関側も優秀な研究者が欲しいのでつい受け入れてしまうのでしょうが、結局お国に帰ってしまうんですよね。
ASPIは最後に、違法な技術移転を制限し、安全保障同盟国との国際協力を促進しよう!と提言しています。
特定重要技術の中身は、一般人にはどんなものなのかサッパリわかりませんが、とにかく悪用しそうな集団や国に渡ると命にも関わるようなものでしょうし、本当にこのまま上図にある通り特定の国に独占されてしまった時のことを考えると恐ろしくなります。なんというか、始祖の巨人を手に入れたエレンのように無敵になるんじゃないかと。
そんな状況への対抗策として、日本もファイブアイズに入りますかね…。そろそろ方向性が見えてきそうですが、このファイブアイズ関連の機密情報に始まるデータの流通、つまりサイバー世界の話になると、東西だけではない、更に新たな別の分断の姿も見えてきます。
始祖の巨人を手に入れたエレンと技術独占リスクを勝手に結びつけて、恐怖におののいている金曜日でした。みなさま、豊かな週末をお過ごしください。
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日本がファイブアイズに参加/準参加できるかどうかは、秘密を守る仕組み(国内法も含め)があることを、今のファイブアイズの構成国に認めてもらえるかどうかなのではないかなと思います。日本にはスパイを取り締まる法律がなく、スパイ天国って言われているみたいだし。